ライトノベル『とある魔術の禁書目録』の魅力とは？とあるシリーズ作品の紹介とおすすめ作品
ライトノベル『とある魔術の禁書目録』は、鎌池和馬による大人気シリーズです。科学と魔術が対立する世界で、不思議な腕を持つ少年・上条当麻と、10万3000冊の魔道書を記憶するシスター・インデックスの冒険を描いた作品です。この記事では、『とある魔術の禁書目録』の魅力やシリーズの概要、おすすめ作品を紹介します。
『とある魔術の禁書目録』の魅力は、以下のような点にあります。
- 科学と魔術の対立：作品の舞台は、超能力者が集まる学園都市と、聖書や伝説に基づく魔術師たちが暗躍する外界という、相反する2つの世界です。科学と魔術はそれぞれ独自の理論や法則を持ち、しばしば衝突します。その中で、上条当麻は自分の正義を貫きながら、様々な事件や陰謀に巻き込まれていきます。
- 多彩なキャラクター：『とある魔術の禁書目録』には、個性的で魅力的なキャラクターが数多く登場します。上条当麻やインデックスをはじめとする主要キャラクターはもちろん、科学サイドでは超能力者や研究者、魔術サイドでは聖人や神話の存在など、様々な立場や背景を持つキャラクターが物語を彩ります。また、キャラクター同士の関係性も複雑で、敵味方や友情や恋愛など、さまざまな感情が交錯します。
上条当麻（かみじょう とうま）
本作の主人公であり、タイトルにもなっているキャラクター。右手に「幻想殺し（イマジンブレイカー）」という力を持つ少年。能力は「 幻想殺し （イマジンブレイカー）」で、右手で触れたあらゆる超能力や魔術を無効化することができる。
上条当麻の魅力は、不屈の精神や強い正義感と勇気で困難に立ち向かう姿勢や、自分よりも他人の幸せを優先する利他的な優しさです。また、インデックスや御坂美琴といったヒロインたちとの恋愛関係や、一方通行や神裂火織といった他の主人公格との友情も見どころです。
インデックス（インデックス＝リブロム＝プロイビテン）
本作のメインヒロインであり、タイトルにもなっているキャラクター。10万3000冊の魔道書を記憶する「禁書目録」であり、イギリス清教のシスターでもある少女。能力は「 禁書目録 （インデックス）」で、10万3000冊の魔道書を記憶することができる。
インデックスの魅力は、無邪気で可愛らしい性格や、食欲旺盛な一面です。また、上条当麻との出会いや恋愛関係や、魔道書の知識や魔術を使って戦う姿も見どころです。
御坂美琴（ミサカミコト）
本作のメインヒロインの一人であり、スピンオフ作品『とある科学の超電磁砲』の主人公でもあるキャラクター。学園都市第三位の超能力者であり、「超電磁砲（レールガン）」と呼ばれる少女。能力は「 超電磁砲 （レールガン）」で、電気を操り、硬貨を超高速で発射することができる。
御坂美琴の魅力は、明るく元気で正義感の強い性格や、上条当麻に対するツンデレな態度や恋愛感情です。また、友人たちとの日常や学園生活や、上条当麻との関わりや戦闘も見どころです。
- 壮大なストーリー：『とある魔術の禁書目録』は、一つ一つの事件が大きな流れに繋がっていくストーリーです。科学サイドと魔術サイドの対立はもちろん、世界各地で起こる戦争やテロ、神話や伝説に隠された秘密や陰謀など、壮大なスケールで展開されます。また、物語は主人公だけでなく、他のキャラクターたちの視点からも描かれることで、多角的に世界観を深めていきます。
『とある魔術の禁書目録』のシリーズ概要
『とある魔術の禁書目録』は、2023年5月現在、電撃文庫から既刊58巻（本編55巻、短編集3巻）が刊行されています。また、スピンオフ作品として『とある科学の超電磁砲』『とある科学の一方通行』があります。これらの作品は、同じ世界観で展開されており、キャラクターや事件が重なったり、相互に影響したりすることがあります。
『とある魔術の禁書目録』は、以下のように大きく分けられます。
- 無印：第1巻から第24巻まで。上条当麻とインデックスの出会いから始まり、科学サイドと魔術サイドの対立や、神の右席と呼ばれる強力な魔術師たちの動きなどが描かれます。
- 新約：第1巻から第23巻まで。無印の最終巻である第22巻で大きな節目を迎えたことにより、ナンバリングをリセットした新シリーズです。上条当麻やインデックスに加えて、新たな主人公格として神裂火織や浜面仕上が登場します。また、世界各地で起こる戦争やテロ、神話や伝説に隠された秘密や陰謀など、壮大なスケールで展開されます。
- 創約：第1巻から現在まで。新約の最終巻である第23巻で再び大きな節目を迎えたことにより、ナンバリングをリセットした新シリーズです。上条当麻やインデックスはもちろん、神裂火織や浜面仕上も引き続き主要キャラクターとして活躍します。また、新たな敵対勢力や謎の存在が登場し、物語はさらに深みを増していきます。
『とある魔術の禁書目録』は全て面白い作品ですが、特におすすめしたい作品をいくつか紹介します。
- 第1巻：シリーズの始まり。上条当麻とインデックスの出会いや、上条当麻の能力「 幻想殺し （ イマジンブレイカー ）」などが描かれます。
- 第4巻：初めて学園都市以外の舞台であるイギリスに移ります。インデックスの過去やローマ正教の陰謀などが描かれます。
- 第7巻：ローマ正教編のクライマックス。アニェーゼ部隊とオルソラ・アクィナスをめぐる戦いや、上条当麻とステイル・マグヌスの関係などが描かれます。
- 第12巻：神の右席編の始まり。神の右席と呼ばれる強力な魔術師たちが登場し、学園都市を襲撃します。上条当麻はインデックスや御坂美琴と協力して、神の右席の一人であるヴェントを迎え撃ちます。
- 第16巻：神の右席編の中盤。上条当麻はインデックスと共にロシアに向かい、そこで神の右席の一人であるアクアと対峙します。また、学園都市最強の超能力者である一方通行も重要な役割を果たします。
- 第22巻：神の右席編の終盤であり、無印の最終巻。上条当麻はインデックスや神裂火織と共にヴェネツィアに向かい、そこで神の右席のリーダーであるフォティス・イグニスと激突します。また、上条当麻の運命やインデックスの正体など、シリーズを通して謎になっていたことが明らかになります。
- 新約1巻：新約シリーズの始まり。上条当麻はインデックスや神裂火織と共に日本に戻りますが、そこで新たな敵対勢力であるグレムリンと遭遇します。また、新たな主人公格として浜面仕上が登場し、上条当麻と対立します。
- 新約10巻：新約シリーズの中盤。上条当麻はインデックスや浜面仕上と共にイギリスに向かい、そこでグレムリンのリーダーであるオティヌスと対決します。また、上条当麻は自分自身や幻想殺しについて深く考えることになります。
- 新約22巻：新約シリーズの終盤であり、新約シリーズの最終巻。上条当麻はインデックスや浜面仕上と共にアメリカに向かい、そこでグレムリンや神話伝説の存在たちと最終決戦を繰り広げます。また、上条当麻やインデックスや浜面仕上など、主要キャラクターたちの運命や関係性が大きく変化します。
- 創約1巻：創約シリーズの始まり。上条当麻はインデックスや浜面仕上と共に日本に戻りますが、そこで新たな敵対勢力であるコロナゾンと遭遇します。また、新たな謎の存在であるアンナ・スプレンジャーが登場し、物語はさらに深みを増していきます。
『とある魔術の禁書目録』の魅力やシリーズの概要、おすすめ作品の紹介でした。『とある魔術の禁書目録』は、科学と魔術の対立や多彩なキャラクター、壮大なストーリーなど、さまざまな要素が詰まった作品です。興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。
以下は『とある魔術の禁書目録』の世界観を深く理解するために知っておきたい科学と魔術の関係についての考察記事です。
『とある魔術の禁書目録』の世界観を深く理解するために知っておきたい科学と魔術の関係について紹介します。
『とある魔術の禁書目録』の世界観
『とある魔術の禁書目録』の世界観は、現実世界とは異なる歴史や設定を持つ架空の世界です。この世界では、科学と魔術が二大勢力として存在し、それぞれに独自の理論や技術や組織を持ちます。科学と魔術は互いに相容れないものとして対立し、様々な事件や陰謀が起こります。
科学サイド
科学サイドは、科学技術を日々研究する勢力です。その総本山は、東京都西部に位置する完全独立教育研究機関・学園都市です。学園都市は、あらゆる教育機関・研究機関の集合体であり、学生が人口の8割を占める学生の街にして、外部より数十年進んだ最先端科学技術が研究・運用されている科学の街です。また、人為的な超能力開発が実用化され、学生全員に実施されており、超能力開発機関の側面が強いです。
科学サイドは、超能力や兵器などオーバーテクノロジー尽くしであり、その軍事力も他国を遥かに凌ぎます。しかし、その正体は、かつてアレイスター＝クロウリーがシチリア島に創設したテレマ僧院を、「科学」という形に偽装・再建したものです。形を変えたテレマ僧院とも呼ばれます。アレイスターは、自身が創始したテレマ神秘主義という近代魔術思想を科学に偽装し、それを発展させた勢力こそが科学サイドでした。つまり、現実的には魔術サイドに分類されるべき新興宗教の形を変えた姿です。
アレイスターの目的は、魔術を憎んで全ての魔術を排除することであり、そのためには「幻想殺し」と呼ばれる特殊な能力を持つ上条当麻を活躍させる必要がありました。そのために、学園都市は上条当麻が憤るような事件や悲劇、暴力が蔓延る街に仕立て上げられました。また、科学サイドと魔術サイドという枠組みも、アレイスターが「原型制御」というパラダイムシフトを起こす技術を使い、人為的に線引きされたものでした。元々、世界は統一した理論で説明できていたのですが、まさにたった一人の邪悪によって強制的に科学（超能力）と魔術に隔てられたのが、現在のとあるシリーズの世界観となります。
魔術サイド
魔術サイドは、魔術を用いる勢力です。その中心は、キリスト教の三大宗派であるローマ正教・英国清教・ロシア正教です。これらの宗派は、聖書や魔道書などの文献や遺物を基にした伝統的な魔術を使います。また、これら以外にも様々な宗教や神話や伝承に基づく魔術結社や個人が存在します。
魔術サイドは、聖書や魔道書などオカルト尽くしであり、その神秘性や奥深さは計り知れません。しかし、その多くは科学サイドに対抗できるほどの力を持ちません。そのため、魔術サイドは科学サイドに対して劣勢に立たされており、秘密裏に活動することが多いです。また、魔術サイド内部でも様々な対立や争いが起こっており、一枚岩ではありません。
『とある魔術の禁書目録』の科学と魔術の関係
『とある魔術の禁書目録』では、科学と魔術は互いに相容れないものとして描かれています。しかし、それはアレイスター＝クロウリーが人為的に作り出したものであり、本来は科学と魔術は同じ根源から発生したものです。実際に作中では、科学と魔術が融合した例も見られます。
科学と魔術の共通点
科学と魔術は、共通点を持っています。それは、
- 世界を理解し変化させるための方法
- 人間の意志や願望を反映するもの
- 理論や技法や装置などを用いるもの
- 伝統や流派や体系などを持つもの
などです。科学も魔術も、人間が自分自身や自然や神との関係を探求するための方法です。科学も魔術も、人間の意志や願望を反映するものであり、それを実現するためには理論や技法や装置などを用いる必要があります。科学も魔術も、歴史や文化や思想などによって様々な伝統や流派や体系などを持ち、それらは互いに影響し合っています。
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